エチオピア人権評議会(Ethiopian Human Rights Council, EHRCO)
Ethiopian Free Press Journalist Associationに対する活動禁止命令を解除せよ。
2003年12月29日
民主的な制度の指標の一つは、個人であれ団体であれ、その人権と民主的権利が制約なく尊重されることである。EHRCOは、これらの権利が、憲法によって十分認められ、保証されているとは言えないと考えている。これらの権利の行使を促進するために制定される法律も、すべてを組み込んだものになるよう、関心を払う必要がある。
エチオピア連邦民主共和国憲法第31条では、「人はすべて、その主義・主張または目的のいかんを問わず、結社の自由を有する。関連法に反して、あるいは憲法に基づく秩序を転覆し、あるいはそのような活動を推進することを目的として結成された団体は禁止される。」と定めている。さらに、エチオピアも批准している市民的及び政治的権利に関する国際規約は、その22条(2)において、この権利の行使については、国の安全若しくは公共の安全、公の秩序、他の者の権利及び自由の保護のため必要なもの以外のいかなる制限も課することができない、としている。連邦の憲法は、この国の最高法規である。したがって、その第9条において、「この憲法に反する法律、慣習、国の機関または公務員による決定は無効である」と、明快に定めている。
憲法の保障する結社の自由に基づいて結成された組織、団体は、それぞれの規約に合意し、その会員となった人々によって、管理、運営されなければならない。その団体の目的がいかなるものであろうとも、組織内部の事柄に、国家の機関が介入すべきではない。政府は市民社会の成長を促し、推進する責任があるのだから、団体が違法な目的のために結成されるのではないことが確認された後は、登録証交付以上のことをすべきではない。政府による、行政的介入などの介入はその種類を問わず、憲法に定められた結社の自由の行使を困難にするものであり、受け入れられない。
エチオピア報道の自由ジャーナリスト協会(Ethiopian Free Press Journalist Association、EFJA)の活動を禁止するため、政府が最近とった措置は、上記のような事情に照らし合わせて考える必要がある。政府が同協会の活動を禁止した理由としてあげているのは、同協会が、活動報告と会計報告を提出していない、ということであった。同協会が、このようなことをしていないのは許されないことだが、基本的にはこれらの問題は、同協会の定款に基づいて、会員が自分たちで解決すべきことである。そして必要であれば、会員は問題解決のために十分な時間を与えられるべきだ。法務省は、1960年民法と規則321/66号の定めにより、このような措置を取る権限を有しているが、憲法によって認められた結社の自由の行使を妨げるような形で、これらの法律を運用してはならないのであって、同省の主張は受け入れられない。すでに述べたように、法務省の役割は、団体を登録し、登録証を発行することである。団体の管理や運営を行う力、権限はない。活動報告と会計報告の提出は基本的に団体の管理運営に関する事柄である。したがって会員によって解決できる、このような問題に乗じ、合法的に結成された団体の活動禁止の口実に使うのは、結社の自由と、思想の自由な促進に対する侵害である。EFJAへのこのような措置は、憲法の優越性を脅かし、損なうものだとも考えられる。憲法によって認められた市民の人権、民主的権利が、これらの権利の行使を助けるという趣旨で出されている下位法、命令、官僚主義的規制によって損なわれ、または完全に無視されるなら、「憲法の優越性」とは「絵に描いた餅」に過ぎないだろう。
政府の使っている口実は、団体を結成し、自分たちの望む思想を広めるという、国民の中心的、基本的自由を弾圧する法的根拠にはならない。したがってEHRCOは、政府に対し、EFJAの活動禁止令を早急に解除し、介入することなく、同協会の活動を認めるよう求める。
EHRCOはまた、民主的な制度の存続に関心を寄せる人権団体、政府、市民に対し、EFJAの活動禁止令解除を求めて、エチオピア政府に圧力をかけるよう要請する。